インクラの滝 2005/06/21 北海道白老郡白老町(しらおいちょう) 落差:44m、幅:10m 熊笹を掻き分け、倒木を潜り、大岩小岩の昇り降り、先の見えない林や得体の知れない毛虫とそれこそ難問が次々にやってくる獣道。 奮闘一時間余、突然眼前に天女の羽衣のように風になびくインクラの滝が現れた。 へなへなと腰を下ろし、滝からの川水を掬って飲む。「旨い!旨い!ういー〜!!」と訳のわからん声で粋がる。 昨日は、賀老の滝の男に会い今日はインクラの滝の女に会うとは思いもよらないことだ。 我にかえり時を忘れてシャッターを切る。「お〜い!どこにいる〜?」とやっと同行者を呼ぶ余裕がでてきた。 滝下の岩陰からビショビショになってこちらを見ている。何か叫んでいるが滝音で聞こえない。 溶結凝灰岩といわれる軟石でできている岩は脆いようだ。 声を出すと岩が崩れ落ちてくるのではないかと思えるくらいオーバーハングしている。 足元の風化し崩壊した岩の粒はズルズルと蟻地獄のようにずり落ちる。 |